『・・・なぜなら私は、あなたがたの間で、イエス・キリスト、しかも十字架につけられた
　　　　キリストのほかには、何も知るまいと決心していたからです。あなたがたのところに
　　　　行った時の私は、弱く、恐れおののいていました。そして、私のことばと私の宣教は、
　　　　説得力のある知恵の言葉によるものではなく、御霊と御力の現われによるものでした。
　　　　それは、あなたがたの信仰が、人間の知恵によらず、神の力によるものとなるため
　　　　だったのです。・・・・・』
　　　　　　　　　(コリント人への手紙第一　2章1～5節）


　改めて、自分のことを知っていてくださる方がおられる、しかもそのままを受け入れ て愛してくださり、
十字架によってそれを証しし 励まし続けてくださっているイエス・キリストの恵みはとても大きいことを思
います。日常が制限され、将来に対する不安がいたるところにあふれている中で、神のわたし達に対す
る思いは色あせることなく、わたしたちのすぐそばにあふれています。ともすれば知恵や行いをもって神
の前に出ようとしてしまうわたしたちですが、むしろ神は、この世の知恵やすぐれた言葉ではなく、イエス
・キリストの十字架を通して、わたしたちの内に今も働き続けてくださっています。それは、神の働きがわ
たしたちの力や努力によるのではなく、神の力によってなされているということが、あらわれるためでもあ
ります。それは、わたしたちが誰かではなく神に望みを置き、自分の望みを実現させるためではなく、神
のみこころを待ち望む信仰に生きるためなのです。あなたは今、何に望みを置いているでしょうか。パウ
ロも、最初は弱く、恐れおののいていましたが、やがてキリストの十字架の恵みは彼を強くし、彼と共に
働いて、彼を豊かに用いてくださったのです。わたしたちもこの揺れ動く地にあって、主の十字架を土台
として歩もうではありませんか。神がイエス・キリストの十字架によって見せてくださった、どんな時にも変
わることのない神の愛を、キリストを土台として生きることによって証ししていくのはわたしたちなのです
から。

人間の知恵によらない、神の力による信仰　（コリント人への手紙第一　2章1～5節）

　2021年7月18日礼拝にて