『・・・・・モーセは神に言った。「私は、いったい何者なのでしょう。ファラオのもとに
　　　　行き、イスラエルの子らをエジプトから導き出さなければならないとは。」神は仰せ
　　　　られた。「わたしが、あなたとともにいる。これが、あなたのためのしるしである。
　　　　このわたしがあなたを遣わすのだ・・・・』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（出エジプト記　3章1～12節）


　祈りがなぜ聞かれないのか。私を含め、そう思われたことがある方は多いでしょう。「信じて祈り求めるものは
何でも受けることになります」(マタイ21:22)と書いてあるし、たくさんの証を聞いて、あの人の祈りは聞かれている
のになぜなのか。そのように感じたのではないでしょうか。実際、聞かれるよりも聞かれない祈りの方が多いよう
に思います。その理由としては、次のことがあげられます。1)無茶な願い　2)既に与えられている　3)今が時では
　4)もっと大きな計画が実行されるため5)気付いていない危険を回避するた　6)成長のため。

　モーセの人生ではどうだったでしょうか。モーセはイスラエル人でしたが、エジプトの王女に育てられました。奴
隷となっていた同胞を解放するために立ち上がりましたが、失敗します。彼の願い（祈り）は聞かれず、失意のう
ちに、ミディアン人の祭司の羊を飼っていました。しかし、ホレブ山でイスラエルのために立ち上がるように声を掛
けられます。モーセには、自分の願わないことが幾度も起こりました。それは、神の計画（ビジョン）の実現には
必要な事でしたし、イスラエル人の救いのためにも必要なことでした。モーセの聞かれなかった祈りは、何に当
てはまるでしょうか。 イエス様にも、聞かれない祈りがありました。十字架の前に、「この杯を取り去ってくださ
い。」(マルコ14:36)と祈りました。弟子を含むイスラエル人は、目に見える形での神の国を待ち望んでいました
(使徒1:6、ルカ17:20、19:11)。それらの祈りは聞かれず、ペンテコステを通して私たちにも聖霊が与えられ、神
がともにいて下さいます。遣わされた者の祈りは、本当に聞かれていないのでしょうか。

聞かれない祈り　（出エジプト記　3章1～12節）

　2021年5月23日礼拝にて