『そこでイエスは彼らに答えられた。「人に惑わされないように気をつけなさい。わたしの
　　　　　名を名乗る者が大勢現れ、「私こそキリストだ」と言って、多くの人を惑わします。また、
　　　　　戦争や戦争のうわさを聞くことになりますが、気をつけて、うろたえないようにしなさい。
　　　　　そういうことは必ず起こりますが、まだ終わりではありません。民族は民族に、国は国に
　　　　　敵対して立ち上がり、あちこちで飢饉と地震が起こります。しかしこれらはすべて生みの
　　　　　苦しみの始まりなのです。』
　　　　　　　　　　（マタイによる福音書　24章4～8節）


　イエス・キリストは弟子たちに、これから世の終わりに向かい、にせキリストの登場や戦争のうわさだけ
でなく、いろいろなところに敵対が起こり、飢饉や地震が起こることを教えられました。同時にこれらはす
べて、生みの苦しみの始まりに過ぎず、キリストのゆえにすべての国の人々に憎まれ、苦しめられ、殺さ
れるというのです。 いま私たちは、頻発する地震や災害、国や民族の敵対だけでなく、個々人の立場や
考えの違いによる分断の渦中に生きています。そしてこれが、変わることのないこの世界の現実であり
課題なのです。主はわたしたちに、人に惑わされないように気をつけなさいと警告すると同時に、最後ま
で耐え忍ぶ人は救われると約束してくださいました。目に見える人に惑わされたり状況に流されるのでは
なく、共にいてくださる主によって神の国を告げ知らせ、奪われることのない希望と喜びを証しする者とな
ろうではありませんか。

人に惑わされるな　（マタイによる福音書　24章4～8節）

　2021年2月28日礼拝にて