『・・・・・わたしと一緒に喜んでください。いなくなった羊を見つけましたから』と言うで
　　あろう。よく聞きなさい。それと同じように、罪人がひとりでも悔い改めるなら、
　　悔改めを必要としない九十九人の正しい人のためにもまさる大きいよろこびが、
　　天にあるであろう。・・・・・』
　　　　　（ルカによる福音書　15章1～7節）


　多くの人々がイエス様の話を聞こうとして近寄ってきた時、パリサイ人や律法学者たちは
つぶやいて、｢この人は罪人たちを迎えて一緒に食事をしている」と言いました。その時に
話されたのがこの失われたものの譬えです。百匹の羊のうちの一匹、十枚の銀貨のなか
の一枚、二人の息子のひとりが失われて、それがまた見出されたとき、そこには大きな喜
びがあると教えられました。わたしたちは失われないようにすることが大切なのは知ってい
ますが、それが起こるのは現実であり、失われることによって初めてその深い愛や思いを
知ることができ、再びそれを見出したとき心からの喜びに溢れることができることも事実な
のです。パリサイ人や律法学者たちは、自分たちが主のそばにいるのが当然であって、取
税人や罪人と呼ばれる人々が同じように主のところに来ることが受け入れられませんでした。
けれども神の思いは、命を与えたすべての人を大切に思っていてくださいます、そしてその
ひとりでも失われるならば見い出すまで探し、心から喜んでくださるのです。気がつけばわた
したちも、失敗をしないように行動し、嫌われないように人の顔色を伺ってしまいます。そして
考えて行動するよりも、前の人がしていたことに習い、みんなに受け入れられる行動を選ん
でしまいやすいのです。わたしたちはか神に愛され、神によって使命が与えられていることを
知っています。わたしたちが信仰を持って立ち上がるとき、人にわがままに思われ、いい加
減な生き方をしているように思われることがあるかもしれません。しかし、神は知っておられ、
愛を持って寄り添い、導いてくださっているのです。自分から人が離れるのを恐れる生き方
ではなく、神を見上げてどんな時にも離れず、人々を造り主である方のところに導き、共に喜
びに溢れる人生を生きようではありませんか。

大きな喜び　（ルカによる福音書　15章1～7節）

　2019年9月8日礼拝にて