『そこでわたしはあなたがたに言う。求めよ、そうすれば、与えられるであろう。捜せ、
　　そうすれば見いだすであろう。門をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。
　　すべて求める者は得、捜す者は見いだし、門をたたく者はあけてもらえるからである。・・・・、
　　あなたがたは悪い者であっても、自分の子供には、良い贈り物をすることを知っていると
　　すれば、天の父はなおさら、求めて来る者に聖霊を下さらないことがあろうか」。・・・・・』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ルカによる福音書　11章1～13節）


　わたしたちが神を信頼して生きていくために、知識があればいいというものではありません。むしろ
人の知識や経験は、ともすると神ではなく人を信頼する生き方になってしまいます。たといそれが立
派な信仰者であっても、その人を通して神と出会えなければ本当の平安を得ることはできないのです。
イエス・キリストと共に歩んだ弟子たちは、イエス・キリストの姿を通してその秘訣を学ぼうとしました。
けれども彼らが、失われることの無い神の平安を経験し、自由と喜びに満たされるためには、イエス・
キリストを見失い、自分の弱さを思い知ることが必要だったのです。神は、イエス・キリストを通してわ
たしたちにいろいろな約束を与えてくださいました。その多くはすぐに理解できるものではなく、いろい
ろな経験を通して教えられるもので、『自分は何もわかっていない、けれども神はすべてをご存知であ
り、愛を持って導いておられる。』ということに気がつくまで、いろいろな戦いを経験するのです。祈りも
言葉ではなく神との交わりですから、形を整えるのではなく、すべてを知っておられる神を信頼し、不安
や恐れも含めてすべてを認めて神に委ねきることが求められているのです。すると、どんな結末になっ
てしまったとしても、そこに神が愛を持ってかかわってくださっていると信じることができるので、平安だ
けではなく、神に期待する希望、それによる喜びが溢れてくるのです。神はわたしたちの生涯に、何者
によっても失われることの無い愛を用意してくださっているからです。

求めよ、そうすれば与えられるであろう　（ルカによる福音書　11章1～13節）

　2019年7月14日礼拝にて