『・・・・・ペテロが言った、「金銀はわたしには無い。しかし、わたしにあるものを
　　あげよう。ナザレ人イエス・キリストの名によって歩きなさい」。こう言って彼の
　　右手を取って起してやると、足と、くるぶしとが、立ちどころに強くなって、踊り
　　あがって立ち、歩き出した。そして、歩き回ったり踊ったりして神をさんびし
　　ながら、彼らと共に宮にはいって行った。・・・・・』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（使徒行伝　3章1～10節）


　主の弟子たちが聖霊に満たされ、イエス・キリストを証しするようになってから、神はいたる
ところで彼らを通して力ある神の業をあらわされました。生まれながら足のきかなかった男の
癒しの時もそうです。ペテロとヨハネは、祈るために宮に上ろうとしたとき、この男に施しを求
められたのです。ペテロは彼に、『金銀はわたしには無い。』と宣言し、『しかし、わたしにある
ものをあげよう。』と言い、そして『ナザレ人イエス・キリストの名によって歩きなさい』と命じたの
です。日々の必要のためにわずかな金銭を必要として求めていた男でしたが、足が強くされ、
踊りあがって立ち、歩き出しました。神はその男に対してペテロを立て、想像もしていなかった
癒しを与えられたのです。このことを通してさらに多くの人々が、十字架につけられたイエス・
キリストが復活し、生きて働かれていることを信じるきっかけとなりました。それでは、わたした
ちは神に対して、何を求めているでしょうか。日々の生活の必要を求めることは大切です。しか
し神はわたしたちが信仰を持って立ち上がり、大胆に主に求めることを待っていてくださいます。
たとい金銀を持っていなかったとしても、 主なる神が共にいてくださるならば、わたしたちは神の
業を経験することが出来るのです。わたしたちは目に見えるものによって物事を判断し、解決し
ようとしてしまいます。しかし目に見えなくても、神はわたしたちの内にいてくださり、わたしたちの
思いを超えた恵みの業を行ってくださるのです。ですから、金や銀を求めるのではなく、主なる神
がいてくださることを忘れないで、人々のためにとりなし続けようではありませんか。

わたしたちのもっているもの　（使徒行伝　3章1～10節）

　2019年6月16日礼拝にて