『・・・・・　そこでイエスは彼らに、この譬をお話しになった、「あなたがたのうちに、
　　百匹の羊を持っている者がいたとする。その一匹がいなくなったら、九十九匹を
　　野原に残しておいて、いなくなった一匹を見つけるまでは捜し歩かないであろうか。
　　そして見つけたら、喜んでそれを自分の肩に乗せ、家に帰ってきて友人や隣り人を
　　呼び集め、『わたしと一緒に喜んでください。いなくなった羊を見つけましたから』と
　　言うであろう。よく聞きなさい。それと同じように、罪人がひとりでも悔い改めるなら、
　　悔改めを必要としない九十九人の正しい人のためにもまさる大きいよろこびが、
　　天にあるであろう。 ・・・・・』
　　　　　　　（ヨハネによる福音書　15章3～7節）


　イエス・キリストを通して語られた百匹の羊のたとえは、神がわたしたちの命に対して責任を
持ち、弱く迷いやすいわたしたちを見守ってくださっていることを、思い出させてくれます。わた
したちは、一見豊かで、物の溢れるようになったこの時代のただなかで、自分の利益や楽しみ
ばかりを求めるようになってしまいました。気がつけば、周囲の人々が迷い出ていることにも気
がつかず、価値のない消えてゆくものに心を奪われ、本当に大切なものを見失ってしまってい
たのです。神は、何を求めているかわからずにいるわたしたちの失敗を責めるのではなく、わ
たしたちを探し続けてくださり、居るべき所へと導いてくださいます。迷っていたわたしたちが見
出され、不安や恐れから開放されることが、主なる神の喜びであり、すべての人々にとっての
慰めと喜びになるのです。あなたは今、自分がどこにいるかわかっているでしょうか。神があな
たを愛して探しておられること、イエス・キリストの十字架の 事実によってすべての罪からわたし
たちを解放し、永遠の命の約束へと招いてくださっていることを今一度心に覚え、共にいてくだ
さる主を心から喜ぼうではありませんか。

喜びが満ちあふれるために　（ヨハネによる福音書　15章3～7節）

　2018年10月21日礼拝にて