『・・・・・ 激しい争論があった後、ペテロが立って言った、「兄弟たちよ、ご承知のとおり、
　　異邦人がわたしの口から福音の言葉を聞いて信じるようにと、神は初めのころに、
　　諸君の中からわたしをお選びになったのである。そして、人の心をご存じである神は、
　　聖霊をわれわれに賜わったと同様に彼らにも賜わって、彼らに対してあかしをなし、
　　また、その信仰によって彼らの心をきよめ、われわれと彼らとの間に、なんの分けへだても
　　なさらなかった。しかるに、諸君はなぜ、今われわれの先祖もわれわれ自身も、
　　負いきれなかったくびきをあの弟子たちの首にかけて、神を試みるのか。確かに、
　　主イエスのめぐみによって、われわれは救われるのだと信じるが、彼らとても同様である。・・・・・』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（使徒行伝　15章6～11節）


　信仰生活を送る中で、わたしたちはいろいろな経験をして成長していきます。そこには神による
学びだけでなく訓練もあります。わたしたちが自分の思い込みから解放され、神の語りかけに素直
に応答していくためには、いろいろな失敗を通して人間を理解し、人に従うのではなく、神を見上げ
て立ち上がっていくことが求められるのです。初代教会時代、使徒たちはいろいろな迫害に遭遇し
ながらも、イエス・キリストを通して与えられた救いを土台とし、与えられた自由を守っていきました。
イエス・キリストの十字架の福音がどのくらい広く、また深いものであるかを、使徒たちも最初から
わかっていたわけではありませんでした。けれども、人々が救われていく中で、神が全世界のすべ
ての人々のために、イエス・キリストの十字架による救いを用意して下さったこと、本当の救いは
わたしたちを自由にし、喜びと平安を与えるものであることを理解することができるようになったの
です。神によって与えられたわたしたちの救いは、行いによるのではなく、イエス・キリストの十字架
によって与えられた恵みによるものであることを、決して忘れてはならないのです。

主イエスの恵みによる救い　（使徒行伝　15章6～11節）

　2018年9月2日礼拝にて