『・・・・ ただ、聖霊があなたがたにくだる時、あなたがたは力を受けて、エルサレム、
　　ユダヤとサマリヤの全土、さらに地のはてまで、わたしの証人となるであろう」。・・・・』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（使徒行伝　1章8節）


　教会で、クリスマスやイースターと並んで覚えられているのがペンテコステです。 聖霊が、祈り待ち
望んでいた人々に下り、弟子たちは大胆にキリストの復活を証ししはじめました。それまで、主が捕
らえられ十字架にかけられる姿を目撃し、主を見捨てて逃げてしまっていた弟子たちにとって、復活
の主に出会った喜びはあっても、主に従う気持ちはそがれてしまっていたことでしょう。そんな弟子た
ちに主は近付き、弱さを責めるのではなく、弱さを持った弟子たちの内に働かれる神の力を示してく
ださったのです。ペンテコステの恵みは、聖霊に満たされることにあります。聖霊に満たされるため
には自分の弱さを自覚し、罪を認め、キリストの十字架による救いを信仰を持って受け入れることが
必要です。すなわち、自分の知恵や力による歩みではなく、一人では正しく歩むことができないことを
認め、主を心に迎え、主と共に生きることが大切なのです。どんなに主を理解し、主の言葉に従って
いるように見えても、自分の考えや方法によって行動してしまっていたら、いつの間にか行き詰まって
しまい、疲れきり、時には倒れてしまいます。わたしたちは神によって愛され、強くされています。弱さ
を感じるようになればなるほど、共にいてくださる神の平安を経験し、強くされていくのです。あなたは
今、どのようなところに立っておられるでしょうか。不安を感じることなく歩んでおられるならば、それは
素晴らしいことです。けれども弱さや足りなさ、また痛みを感じておられるならば、それは大きな祝福
です。なぜならば、神はそこに働いて、わたしたちの内に主がいてくださることをはっきりと教えてくだ
さるからです。その不安や恐れを、この世の方法や知恵で解決することによっては得られない、大き
な安心を得るために、自分のしがみついているものを捨て、主に目を向けて信仰の一歩を踏み出そ
うではありませんか。

主の復活の証人　（使徒行伝　1章8節）

　2018年5月20日礼拝にて