『その女は自分の身に起こったことを知って、恐れおののきながら進み出て、
　　みまえにひれ伏して、すべてありのままを申し上げた。』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（マルコによる福音書　5章33節）


　イエス様は忙しい旅の途中で、二つの必要に答えました。

１、癒しを必要とする女性に癒しを。
　12年間長血を患っていた女性にとって、一番必要なのは癒しでした。女性はイエス様の衣の房に
触れば癒されることを単純に信じました。そして群衆に紛れて、後ろから密かに衣に触れます。する
とすぐに血の元が渇いて、完全に治ったことを体験しました。イエス様は力が出ていったことに気づ
き、後ろを振り向きます。それがこの物語の転換点です。それまでイエス様はヤイロの娘の家に真っ
すぐ向かっていましたが、ここで振り向き、服に触れた女性を探し始めます。


２、証しを必要とする弟子たちに証しを。
　イエス様が服に触れた人を訪ねた時、弟子たちは「わかりません。さあ早く」とイエス様に先を急が
せました。イエス様は見まわして探しています。女性は良心に責められ、おそれおののきながらも、
御前にひれ伏し、ありのままを証ししました。12年間医者たちに苦しめられたこと、財産を使い果た
したこと、社会的にもつまはじきにされていたこと、しかしイエス様の服に触れて癒されたこと。イエス
様は「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。元気でいなさい」と信仰を誉められ、励まされました。
この女性の証しは弟子たちのためのものでした。神がここにおられること、その衣にでも触れるなら
そこに解決があること。弟子たちは気づくことが出来たでしょうか。

　私たちも結果をあせるあまり、イエス様を見失うことがあります。イエス様がおられるところに解決が
あります。イエス様が先を急がれるならついていき、立ち止まりあたりを見回すなら、一緒に見回すの
が信仰です。イエス様から目を離さずに、イエス様のすばらしさを証ししたいと願います。

イエス様の服に触れる　（マルコによる福音書　5章25～34節）

　2019年3月10日礼拝にて