『・・・・・しかし、わたしにとって益であったこれらのものを、キリストのゆえに損と
　　思うようになった。わたしは、更に進んで、わたしの主キリスト・イエスを知る知識の
　　絶大な価値のゆえに、いっさいのものを損と思っている。キリストのゆえに、
　　わたしはすべてを失ったが、それらのものを、ふん土のように思っている。
　　それは、わたしがキリストを得るためであり、律法による自分の義ではなく、
　　キリストを信じる信仰による義、すなわち、信仰に基く神からの義を受けて、
　　キリストのうちに自分を見いだすようになるためである。すなわち、キリストと
　　その復活の力とを知り、その苦難にあずかって、その死のさまとひとしくなり、
　　なんとかして死人のうちからの復活に達したいのである。・・・・・』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　（ピリピ人への手紙　3章7～11節）


　わたしたちの世界においては、同じものであっても一人一人の見方によって価値が異なって
見えます。たとえば、ある者にとっての貴重品が別の人にはゴミのように見えたり、多くの人に
とっての英雄が、ある人には迫害者であったりするのです。時にはいろいろな宣伝を通して人々
の心を誘導することもあったりします。

　以前のパウロは、家柄やこの世の知識に大きな価値を置いており、律法を忠実に守り、熱心に
生きることが自分の平安につながると信じていました。しかしイエス・キリストと出会い、その救い
の大きな価値を見出したことによって考え方が変わり、今まで大切と思っていたものを損と思うよ
うになりました。すなわち、イエス・キリストを信じる信仰こそ価値があるのであって、自分の義で
はなくイエス・キリストを信じる 信仰を土台とするようになったのです。わたしたちは今、この多様
な時代の中にあって何に価値を置き土台としているでしょう。一見ゆるぐことのない価値があるよ
うに見えても、この世のものは変化し移り変わるのです。どんな時にも変わることのない、イエス・
キリストの十字架と復活を信じる信仰に生きようではありませんか。

キリストを信じる信仰　（ピリピ人への手紙　3章7～11節）

　2019年2月24日礼拝にて