『そこで、あなたがたに、キリストによる勧め、愛の励まし、御霊の交わり、熱愛と
　　あわれみとが、いくらかでもあるなら、どうか同じ思いとなり、同じ愛の心を持ち、
　　心を合わせ、一つ思いになって、わたしの喜びを満たしてほしい。何事も党派心や
　　虚栄からするのでなく、へりくだった心をもって互に人を自分よりすぐれた者としなさい。
　　おのおの、自分のことばかりでなく、他人のことも考えなさい。キリスト・イエスにあって
　　いだいているのと同じ思いを、あなたがたの間でも互に生かしなさい。・・』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　（ピリピ人への手紙　2章1～5節）


　パウロは復活の主に出会い、イエス・キリストを土台とする新しい歩みを始める中で、今まで学んで
いた知識の理解が次第に変化して行きます。それまで自分を中心として神を理解し、知識を解釈して
いたのに、神の視点、イエス・キリストの思いを自分の思いとして受け止め、考えるように変えられてい
ったのです。イエス・キリストと共に三年半を生活した弟子たちであっても、いろいろなことを学び、主の
業を目撃していても、主の深い思いをなかなか理解することはできず、時には主をいさめ、また恐れ、
主を置いて逃げてしまいました。わたしたちが主の思いを持ち、キリストにあって一つとされていくため
には、目には見えなくても確かに共にいてくださる神を信じ、イエス・キリストの思いを共有することが求
められます。自分に与えられている思いや良い考えは大切ですが、自分の無知と弱さを認め、人として
この世に来てくださり、十字架にかかってまでわたしたちを愛し、今も聖霊によって語り続けてくださって
いる神を信じ受け入れることは、もっと大切なのです。イエス・キリストの生涯は、いつも父なる神に祈り、
また聴き従う生涯でした。わたしたちも神の立ててくださったイエス・キリストを模範とし、その思いと声に
聞き従う歩みをしていこうではありませんか。

キリストの模範　（ピリピ人への手紙　2章1～5節）

　2019年2月17日礼拝にて