『・・・・・しかしハンナは答えた、「いいえ、わが主よ。わたしは不幸な女です。ぶどう酒も
　　濃い酒も飲んだのではありません。ただ主の前に心を注ぎ出していたのです。
　　はしためを、悪い女と思わないでください。積る憂いと悩みのゆえに、わたしは今まで
　　物を言っていたのです」。そこでエリは答えた、「安心して行きなさい。どうかイスラエルの
　　神があなたの求める願いを聞きとどけられるように」。彼女は言った、「どうぞ、
　　はしためにも、あなたの前に恵みを得させてください」。こうして、その女は去って食事し、
　　その顔は、もはや悲しげではなくなった。・・・・・』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（サムエル記上　1章12～18節）


　信仰生活をおくるにあたって、神について正しく理解し、それによって自分自身の内にある罪を
理解することは大切です。罪を自覚することによって、イエス・キリストを通して与えられた救いが
いかに大きく深いものであるかを知ることが出来るから です。その上で神の前に静まり祈ること
によって、人生のいろいろな出来事に対して平安と確信を持つことが出来るのです。神に用いら
れた預言者サムエルが生まれる前にも、神はその母ハンナに試みを与え、神を信じ自分自身を
ささげる覚悟を求められました。わたしたちはその瞬間に与えられている苦しみや痛みから逃れ
るために、神にその解決を求めて祈りますが、神はわたしたちの悲しみや苦しみを通して近付き、
人の知恵や力には本当の解決がないことを教え、課題が問題なのではなく、神を忘れそれ以外
のものにたよってしまっていることが苦しみの原因であることを教えてくださるのです。ハンナは
祭司のエリに自分の思いを告白し、神の前にとりなしてもらったとき、神の前の平安を得ることが
出来ました。わたしたちは神の前にどのように祈っているでしょう。自分の願いを実現するためで
はなく、神が最善を行われることを信じ、｢あなたの御心を行ってください」と祈り、神による平安を
得ようではありませんか。

ハンナの祈り　（サムエル記上　1章12～18節）

　2019年2月3日礼拝にて