『・・・  イエスは彼らに「何をしてほしいと、願うのか」と言われた。すると彼らは言った、
　　「栄光をお受けになるとき、ひとりをあなたの右に、ひとりを左にすわるようにしてくだ
　　さい」。イエスは言われた、「あなたがたは自分が何を求めているのか、わかっていない。
　　あなたがたは、わたしが飲む杯を飲み、わたしが受けるバプテスマを受けることができ
　　るか」。彼らは「できます」と答えた。するとイエスは言われた、「あなたがたは、わたしが
　　飲む杯を飲み、わたしが受けるバプテスマを受けるであろう。しかし、わたしの右、左に
　　すわらせることは、わたしのすることではなく、ただ備えられている人々だけに許される
　　ことである」。・・・』
　　　（マルコによる福音書　10章35～40節）


　気が付けば夏から秋へと季節は移り、稲刈りも始まりました。わたしたちは、時代を重ねていく中で、
振り返ると余りにも大きな変化を生きてきたことに驚きます。けれどもわたしたちの土台である神の前
の信仰は、決して色あせることはありません。むしろどんなに見える世界が変化しているように見えても、
目に見えない本質は、決して変わることがないことを教えられます。弟子たちはイエス・キリストと共に
生活をしている中、誰が主に一番近くあるかを気にし、またイエス・キリストが人々に『求めなさい！』と
語っているメッセージを受けて、大胆に主にその立場を求めました。 それに対し主は『あなた方は自
分が何を求めているかわかっていない』と応じ、わたしたちが何を必要とし神が何を与えようとされて
いるかを、わたしたちがわかっていないことを教えられました。わたしたちはいろいろな事を見たり、経
験しているつもりで、それらの全てをはるかに越えて、わたしたちを愛し支えてくださる神を理解してい
ないのです。わたしたちはいろいろな事を神に願い、求めています。けれども、その本当の意味を知っ
ておられるのは、主なる神だけなのです。だからこそ、何を求めるかではなく、主なる神を信頼し自らを
委ねていくことが大切なのです。わたしたちの主はわたしたちを愛し、全てを知った上でわたしたちを
導いてくださっているのです。

あなたの求めているもの　（マルコによる福音書　10章35～40節）

　2017年9月17日礼拝にて