恐れるな。見よ、すべての民に与えられる大きな喜びを、あなたがたに伝える。 きょう
  ダビデの町に、あなたがたのために救主がお生れになった。このかたこそ主なるキリスト
  である。あなたがたは、幼な子が布にくるまって飼葉おけの中に寝かしてあるのを見るで
  あろう。それが、あなたがたに与えられるしるしである」。するとたちまち、おびただしい
  天の軍勢が現れ、御使と一緒になって神をさんびして言った、「いと高きところでは、神に
  栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」。
                            (ルカによる福音書 2章1~20


 神のわたしたちへの愛は、深く、広く、とても大きいものです。ですから、その愛に包まれてしまうと、
当たり前に思えて、その愛を理解することが難しくなります。むしろ神から離れてしまい、神を忘れ、悩
み苦しむ経験を通して、かえって神の深い愛に気が付くことができるのです。神が救い主イエス・キリ
ストをわたしたちに送ってくださった時、ある人々はそれを知って恐れ、怒り、人々を傷つけました。
また多くの人々は、神の愛の御手が伸ばされていることを、信じることができませんでした。

 ところが、羊飼いたちは御使いが救い主の誕生を告げたとき、すぐに立ち上がり、出て行って幼子を
探し当て、自分たちが経験したことを人々に伝えたのです。人々は不思議に思い、マリアはこれを心に
留め思いめぐらします。羊飼いたちは自分が見たことが 語られたとおりであったことを知り、心から神
をあがめ賛美しました。 神はわたしたちのすぐそばにいて、わたしたちの心に語りかけてくださってい
ます。御使いは救い主の誕生を『大きな喜びを、あなた方に伝える。』と告げました。神の恵みはわたし
たちに喜びをもたらし、その喜びは、わたしたちがどんなに弱くても、むしろその弱さの中にこそ、神が
働いてくださることを信じることができる力となるのです。クリスマスを迎えるにあたって、まずわたしたち
が神に愛されていることを認め、どんな時にも共にいてくださる神を喜ぶことができたら、心に自由と安心
が与えられるはずです。そしてわたしたちが主の愛を心から喜ぶことによって、いろいろな人々にその恵
みを伝えていくことができるのです。

大きな喜び (ルカによる福音書 2章1~20節)

 2016年12月18日礼拝にて
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