わたしは、新しいいましめをあなたがたに与える、互に愛し合いなさい。
  わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互に愛し合いなさい。
  互に愛し合うならば、それによって、あなたがたがわたしの弟子であることを、
  すべての者が認めるであろう」。
      (ヨハネによる福音書 13章31~35


 神はイエス・キリストを通して、わたしたちが愛されていることを教えてくださいました。神は、一見厳しく
わたしたちの内面を探り責められるように見えますが、それはわたしたちを不安や思い煩いから自由に
するための、暖かな思いから出たものでした。イエス・キリストは、弱いわたしたちに罪の責任を負わせる
のではなく、むしろ自分自身が全てを背負って十字架の道に向かってくださいました。それはわたしたちが
自分の義によって生きるのではなく、神の恵みによって生きる幸いを知り、他の人々の破れ口に立ち、神
の恵みの器とされていくためだったのです。イエスが十字架の道を選ばれたとき、弟子たちは主について
いこうとしましたが許されませんでした。ついて行くことはできなかったのです。むしろ全ての重荷と苦しみを
背負って十字架に死んでくださった主は、わたしたちをそのまま受け入れ、神の子としてくださったのです。
イエス・キリストは、多くの人々の病を癒し、罪を赦し、天国の望みを語られました。そして、造り主である
神により頼むことこそ、祝福であり大きな喜びであることを教えてくださいました。わたしたちの幸いは、強く
なって自分の力で勝利することではなく、神に愛されていることを知り、十字架によって約束された罪の赦し
と永遠の命の喜びの中に生きることによって、どんな中にあっても共にいてくださる主によって望みを持つ
ことなのです。自分の力では何もできないことを知ったとき、互いが受け入れ合い、赦し合っていくことが
できるようになるのです。ですからいつも共にいてくださる主を思い出し、その主がわたしたちの内にあって
力強く働いてくださることを信じて、主にあって共に生きるものとさせていただこうではありませんか。

互いに愛し合いなさい (ヨハネによる福音書 13章31~35節)

 2016年10月30日礼拝にて
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