『・・・人の義とされるのは律法の行いによるのではなく、ただキリスト・イエスを信じる信仰に
　　よることを認めて、わたしたちもキリスト・イエスを信じたのである。それは、律法の行いに
　　よるのではなく、キリストを信じる信仰によって義とされるためである。』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ガラテヤ人への手紙　2章15～16節）


　わたしたちはイエス・キリストを信じる信仰によって、新しい生き方をする者とされました。ところが現実には
毎日の生活を通して、神ではなく自分の考えや思いを土台として生きるようになってしまいます。そこには多
種多様な性質と、いろいろな環境を背景とした人々の生活スタイルによる生き方の違いがあります。この違い
を受け入れられないときには批判し、受け入れられるときには同調する、ということはよくあることです。キリスト
をかしらとした公同の教会はひとつですが、それぞれの国や地域に建てられる教会は、キリストを土台としつつ、
それぞれの地域や時代、集まる人々の性質によっていろいろな特色を持っています。だからこそ教会が現れて
は消え、また散らされたりまとまったりと変化しているのです。しかしもちろんその土台はキリストであり、ひとり
一人の内に思いを与え、必要な力を与え導いてくださっているのです。だからこそわたしたちは、神がそれぞれ
に賜物と使命を与えておられることを認め、お互いのうちに主が働いておられることを信じることにおいて一致
することができるのです。わたしたちは、気が付けば、みんながひとつに集まることを目標としてしまいがちです
が、ひとりでも多くの人々が神を知り、イエスキリストの救いに預かり、永遠の命の望みに満たされて、キリストと
共に生きるようになることこそ、わたしたちの一致した思いとならなければならないのです。だからこそ神はパウロ
を通して人間関係による正しさではなく、ただイエス・キリストを信じる信仰こそが神に喜ばれ唯一のものである
ことを教えてくださったのです。キリストにつながっているからこそ、それぞれの個性と賜物が生かされ、あらゆる
人々に福音が届けられるようになるのです。

キリストを信じる信仰による義　（ガラテヤ人への手紙　2章15～16節）

　2016年9月25日礼拝にて