『あなたがたは、しばしの間あらわれて、たちまち消え行く霧にすぎない。むしろ、
　　あなたがたは「主のみこころであれば、わたしは生きながらえもし、あの事この事もしよう」と
　　言うべきである。ところが、あなたがたは誇り高ぶっている。このような高慢は、すべて悪で
　　ある。人が、なすべき善を知りながら行わなければ、それは彼にとって罪である。・・・』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ヤコブの手紙　4章13～17節）


　神はわたしたちに、いろいろな時代、またそこに生きる人々を通して、生きることの意味を教えて
くださっています。限りのある人生を生きるわたしたちにとって、自分の事だけを考えていては、幸せ
も平安も得ることはできません。時に重荷を負い、犠牲を払うことは苦しみを伴いますが、重荷を共
に負ってもらったり、自分のために犠牲をいとわないで助けてもらった時、わたしたちは大きな喜び
を感じるのです。神はわたしたちに強さも弱さも与えられましたが、それはわたしたちが豊かな生涯
を生きるためになくてはならない恵みです。ヤコブはこの手紙において、「あなたがたが、いろいろな
試錬に会った場合、それをむしろ非常に喜ばしいことと思いなさい。」と語りました。それだけではなく
行動の伴わない信仰のむなしさについても教えています。ヤコブはイエス・キリストによって新しい人生、
価値観、すなわち新しい生き方を経験し、この世を中心とした考え方ではなく、神に愛され、生かされて
いる者として立つことを教えているのです。すなわち、どんなに簡単なことであっても主の許しがなけれ
ば実現することはありませんし、どんなに困難なことがあっても、主がそれを良しとされるならばそれは
必ず成るのです。わたしたちは、あすのこともわからない存在かもしれませんが、全てのことの背後に
愛の神が共にいて下さることを信じているならば、どんな状況の中にあっても神を信頼し、心に示される
主の導きに素直に従おうではありませんか。

あなたのなすべきこと　（ヤコブの手紙　4章13～17節）

　2016年6月12日礼拝にて