『････この際、諸君に申し上げる。あの人たちから手を引いて、そのなすままにして
　　おきなさい。その企てや、しわざが、人間から出たものなら、自滅するだろう。 しかし、
　　もし神から出たものなら、あの人たちを滅ぼすことはできまい。まかり違えば、諸君は
　　神を敵にまわすことになるかも知れない」。・・・使徒たちは、御名のために恥を加え
　　られるに足る者とされたことを喜びながら、議会から出てきた。そして、毎日、宮や家で、
　　イエスがキリストであることを、引きつづき教えたり宣べ伝えたりした。』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（使徒行伝　5章32～42節）


　わたしたちが神を知り、イエスキリストの十字架の福音に生きるようになった時、何がわたしたちの
信仰の土台となるのでしょうか。もちろんいままで受け継がれてきた信仰の形態もありますが、それは
その時代や地域、また歴史などによっても異なってきます。むしろいつの時代でも、教えられた知識や
人の言葉ではなく、神の前に自分自身が立つことによって与えられる、神による個人的な取り扱いが
土台となります。わたしたちに必要なのは、人を通して語られる神の言葉ではなく、神の 前に自分が
立つことによって与えられる罪の自覚と、イエス・キリストの十字架による罪の赦し、そして永遠の命の
希望からくる神の前の平安なのです。ナザレ人イエス・キリストの名によって行われたいろいろなわざを
通して、人々は否定することの出来ない神の御手の働きを見ることになりました。そして弟子たちも、
神が自分たちを通して働かれることを経験し、神が確かに共にいてくださることを確信出来たのです。
この経験は、何者によっても奪われることのない神の祝福であって、わたしたちにとっても大切な信仰の
土台です。弟子たちもこの土台があったからこそ、どんな脅しや迫害があっても、主を証しすることが
出来たのです。わたしたちもこの時代の只中にあって、いろいろな困難に直面しますが、主がわたしたちと
いつも共にいてくださることを信じ、主を証しし続けようではありませんか。わたしたちの主は真実で力強い
お方です。

神から出たもの　（使徒行伝　5章32～42節）

　2016年6月5日礼拝にて