『・・・わたしはあなたを多くの国民の父とするからである。わたしはあなたに多くの子孫を
　　得させ、国々の民をあなたから起そう。また、王たちもあなたから出るであろう。わたしは
　　あなた及び後の代々の子孫と契約を立てて、永遠の契約とし、あなたと後の子孫との神と
　　なるであろう。わたしはあなたと後の子孫とにあなたの宿っているこの地、すなわちカナンの
　　全地を永久の所有として与える。そしてわたしは彼らの神となるであろう」。・・・』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（創世記　17章1～8節）


　神はアブラハムを選び、「わたしは全能の神である。あなたはわたしの前に歩き、全き者であれ」と語られ
ました。それだけでなく「あなたの子孫を増やし、あなたを祝福の基とする」と約束を与えられました。しかし
その時、彼とその妻サラの間には子供がありませんでした。あるとき、主から使わされた人がアブラハムの
元を訪れ、来年の今頃サラを通してに男の子が生まれることを告げます。サラはそれを聞き、年老いた自分
にどうして子供を宿すことができるかと笑いますが、神はサラに男の子を与えその笑いを、心からの喜びに
変えてくださったのです。今のわたしたちはどうでしょう。自分の思いと現実の狭間で神の約束を忘れ、人の
目を恐れながら生きてはいないでしょうか。いろいろな価値観の溢れているこの時代に生きるわたしたちが、
何が神の御心であるかを知るのは簡単ではありません。神がアブラハムを祝福の基とされたのは、彼が過ち
のない人間だったからではなく、ただ神を信じて従ったからでした。今わたしたちも、いろいろな困難と誘惑の
溢れる時代を生きていますが、神はそこに生きているわたしたちを選び、用いてくださるのです。大きな力や
財産あるいは知恵を持っていることが大切なのではありません。ただわたしたちを造り、愛して、どんな時にも
共にいてくださる主なる神を知っていることが大切です。わたしたちがたとい弱く、失敗だらけであっても、人に
誤解され見捨てられることがあっても、背負いきれない重荷に押しつぶされそうになっていても、神はわたしたち
を知っていてくださり、わたしたちを愛し、アブラハムのようにわたしたちを祝福の基としてくださるのです。

笑わせてくださる神　（創世記　17章1～8節）

　2017年1月29日礼拝にて