『・・・こうして、あなたがたの信仰はためされて、火で精錬されても朽ちる外はない金よりも
　　はるかに尊いことが明らかにされ、イエス・キリストの現れるとき、さんびと栄光とほまれとに
　　変るであろう。あなたがたは、イエス・キリストを見たことはないが、彼を愛している。
　　現在、見てはいけないけれども、信じて、言葉につくせない、輝きにみちた喜びにあふれている。
　　それは、信仰の結果なるたましいの救を得ているからである。』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ペテロの第一の手紙　1章3～9節）

　ペテロの生涯は、イエス・キリストとの出会いだけでなく、主と共に歩んだ事実がその土台となっています。

わたしたちが、主の語られた言葉や行われたわざの報告を聞いて想像する主の姿と、実際の主の姿には

大きな違いがあったかもしれません。おそらく生身の人間としての息遣いや弱さも含めて、その現実の姿を

認めてはじめて、主の語られたメッセージを正しく理解できるのでしょう。ペテロは、ペンテコステの経験を経

て、どんどん強くなっていきますが、それは良い行いや、人の評価によるものではなく、神を信じる信仰によっ

て与えられた経験から来る確信がその根拠になっています。イエス･キリストとの交わりを通して、父なる神の

思いを知り、主を信じて生きていく中で、心のうちに与えられた自由と喜びは、確かな救いを得ている事の証

となりました。すなわちペテロの生涯は、人としての失敗や、意見の違いから来るすれ違いはあったとしても、

神が遣わされたイエス･キリストを信じる信仰によって、輝きに満ちたものとなったのです。だからこそわたした

ちも、どんな苦しみや試練にあったとしても、キリストにある喜びに溢れるために、神を信じる信仰に固く立た

せていただこうではありませんか。

信仰の結果なるたましいの救い　（ペテロの第一の手紙　1章3～9節）

　2015年10月4日礼拝にて