憎しみからの解放　（マタイによる福音書　5章38～42節）

　『・・もし、だれかがあなたの右の頬を打つなら、ほかの頬をも向けてやりなさい。
　　あなたを訴えて、下着を取ろうとする者には、上着をも与えなさい。もし、だれかが、
　　あなたをしいて一マイル行かせようとするなら、その人と共に二マイル行きなさい。
　　求める者には与え、借りようとする者を断るな。』
　　　　　　　　　　　　　　　（マタイによる福音書　5章38～42節）


　主の十字架の救いは、憎しみに支配された人生から、憎しみから解放された人生に造り変える。主が
教えられることから、三つの例を取り上げて、憎しみから解放される道について考えよう。

①　神に委ねる。
　主は「悪人に手向かってはならない」と言われた(39)。悪人とは悪意ある加害者のことである。頬を向け
る(39)ことは、その人に対する復讐する権利を捨てて、神に任せる信仰を教えている。

②　神に求める。
　これは裁判のことで、上着(40)は外套の意味であり、貧しい人は毛布の代わりに使った。下着さえ要求
する相手に、自発的に上着を与えることができるのは、神の守りと供給を信じるからである。

③　神に従う。
　強いる(41)とは、ローマの苦役と考えられる。ミリオンはローマの距離単位で1.5kmである。「２ミリオン行
きなさい(41)」は自発的に、心を込めて行うことである。主の十字架の赦しと愛を知って、主に仕えるように
人に仕えよう。『神は真実である』

　2015年7月12日礼拝にて