主イエス・キリストの恵みに生きる (コリント人への第二の手紙 8章9節)
2015年5月17日礼拝にて
『あなたがたは、わたしたちの主イエス・キリストの恵みを知っている。すなわち、
主は富んでおられたのに、あなたがたのために貧しくなられた。それは、あなたがたが、
彼の貧しさによって富む者になるためである。』
(コリント人への第二の手紙 8章9節)
わたしたちが豊かなものとなるために、主が貧しくなってくださったことは大きな慰めです。なぜならば、
主は豊かな存在であったのに、わたしたちのためにそれを捨ててくださったからです。そしてそこには主の
わたしたちに対する大きな愛があります。わたしたちはこの世の歩みの中で、自分が弱く小さな存在である
事を思い知らされますが、同時にそのようなわたしたちを大切に思っていてくださる主に出会う事もできます。
パウロはテモテに対して、頼りにならないこの世の富に望みを置くのではなく、全ての必要を満たして、楽しま
せてくださる神に望みを置くべきことを教えました。私たちに与えられている命が、神の恵みによって、自由を
いただき、心からの喜びと楽しみを経験することこそ神の御心なのです。パウロはマケドニヤの諸教会に与え
られた神の恵みを「患難から来る激しい試練の中にあっても、主によって与えられた満ちあふれる喜びのゆえ
に、極度の貧しさの中から惜しみなく施すことが出来た。」と証ししています。これは、まさにイエス・キリストの
十字架の恵みですが、わたしたちはこの恵みに生きているでしょうか? 主がわたしたちのために貧しくなって
くださったにもかかわらず、目に見える宝を追い求めて、心からあふれるばかりの喜びを与える神の恵みのチャ
ンスを失っているとすれば、とても残念です。もう一度キリストの十字架を覚え、与えられる恵みをただ待つので
はなく、どんな状況や状態にあってもあふれるばかりにわたしたちに与えることのできる、神の恵みに生きようで
はないか。わたしたちはキリストにあって豊かな者とされているのだから。