信じるものになりなさい　（ヨハネによる福音書　20章19〜29節）

　2013年4月7日礼拝にて

　『・・・トマスに言われた、「あなたの指をここにつけて、わたしの手を見なさい。
　　手をのばしてわたしのわきにさし入れてみなさい。信じない者にならないで、
　　信じる者になりなさい」。・・・イエスは彼に言われた、「あなたはわたしを見たので
　　信じたのか。見ないで信ずる者は、さいわいである」。』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ヨハネによる福音書　20章19〜29節）


　イエス・キリストはよみがえられた後、いろいろな所で自分の生きている事をあらわされました。

十字架にかけられて死に、そして葬られたイエス・キリストを目撃していた弟子たちにとって、主が

生きておられる事を信じることは、とても難しい事でした。しかも、一度はよみがえられた主を信じ

ても、主の姿が見えなくなるとその確信が揺らいでしまう弟子たちにとって、「イエス・キリストの十

字架と復活の事実」こそが、罪の結果から来る永遠の滅びからの救い、そして永遠の命への希望

となったのです。すなわち、主の十字架と復活は、弟子たちのそれまでの信仰を打ち砕き、命の神

を受け入れる信仰の決断を迫りました。復活の主と出会わなかったトマスは、受け入れる事ができ

ずに、主を証しする他の弟子を激しく責め、その確信をゆさぶります。そんな弟子たちの前に、主は

もう一度現れてくださり、傷ついた手を見せ、トマスに、「信じるものになりなさい！」と語られ、さら

にトマスが復活の主を見て信じた時、「見ないで信じる者は、さいわいである。」と諭されます。わた

したちは見て初めて納得し、受け入れます。しかし神はわたしたちに、神の力（約束）を心から信じ

ているなら、見ないで信じる者となる事ができることを教えてくださったのです。目に見えている物

事に惑わされるのではなく、わたしたちを愛して十字架に死に、しかもよみがえってくださったイエス

・キリストがわたしたちと一緒にいてくださることを信じ、感謝を持って励もうではありませんか。