わたしたちの近くにいてくださる神　（使徒行伝　17章22〜28節）

　2014年2月23日礼拝にて

　『こうして、人々が熱心に追い求めて捜しさえすれば、神を見いだせるようにして　下さった。
　　事実、神はわれわれひとりびとりから遠く離れておいでになるのではない。われわれは神の
　　うちに生き、動き、存在しているからである。』
　　　　　　　　　　　　　　　　（使徒行伝　17章22〜28節）


　　神はわたしたちを愛し、わたしたちが安心してこの世を生きる事ができるように導いてくださってい

ます。どんなにこの世の知恵を尽くしても、心からの平安を得る事ができない事は、パウロ自身が経験

してきた事でした。むしろ自分の弱さを認め、神の大きな御手を信頼する事により、わたしたちは、すぐ

側にいてくださる神を信じ、平安を得る事が出来るのです。多くの人は自分の理解の中で神を認めよう

とし、自分の努力と熱心な行動によってむしろ神を遠ざけてしまっています。どんなに科学が発達し、生

活が向上したとしても、わたしたちが、限られた人生をこの世で一時生きているという事実は変わること

がありません。むしろ、大きな神の御手の中に生かされていることを認めることができれば、共に歩んで

くださっている神を感じ、その愛の御手の中にくつろぐ事ができるのです。その当時のアテネの町は魅力

的で、繁栄していたかも知れません。しかしそのような中にあっても人々の心の奥には満たされない思い

があり、無意識に神を求めていました。自分たちの知識や経験の中に神がおられるのではなく、わたした

ちが御手の中にあることを認めてはじめて、共にいてくださる神の平安を得る事ができるのです。