父よ、彼らをおゆるしください　（ルカによる福音書　23章32〜43節）

　2013年3月24日礼拝にて

　『そのとき、イエスは言われた、「父よ、彼らをおゆるしください。
　　彼らは何をしているのか、わからずにいるのです。』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ルカによる福音書　23章32〜43節）


　　今日は、イエス・キリストがロバの子に乗ってエルサレムに入られた、棕櫚（しゅろ）の聖日です。

人々は棕櫚の葉を手に、イエス・キリストを大歓迎しますが、やがて、主が捕らえられ裁判にかけら

れると、民衆は祭司長や律法学者たちにそそのかされて、「イエスを十字架につけろ！」と叫びだし

ます。しかも、十字架につけられてからも、犯罪人の一人はイエスに悪口を言い続けました。しかし、

もうひとり犯罪人が「お前は神を恐れないのか、自分たちがこうなったのは当然の報いだが、この方

は何も悪い事をしたのではない。」とたしなめ、さらに、「御国の権威をもっておいでの時には、わたし

を思い出してください。」と主に告げたとき、主は「あなたは今日わたしといっしょにパラダイスにいる。」

と応えてくださいました。主は十字架にかけられた時、人々をとりなして、「彼らをおゆるし下さい、何を

しているか分からないでいるのです。」と父なる神にとりなしてくださいました。わたしたちは、神の前の

自分の姿を知らず、時に高ぶり、主の前に罪を重ねてしまいます。けれども、わたしたちが主の十字架

を通して自分自身を省みていく時、神がどんなに大きな愛をもって愛してくださっているかを知ることが

できるのではないでしょうか。受難週の一日一日を、主の深い深い愛を再発見する時とさせていただこ

うではありませんか。