すべてのことをなす事のできる神 (ヨブ記 42章1〜6節)
2013年2月10日礼拝にて
『わたしは知ります、/あなたはすべての事をなすことができ、/またいかなるおぼしめしでも、/
あなたにできないことはないことを。・・・・・わたしはあなたの事を耳で聞いていましたが、/
今はわたしの目であなたを拝見いたします。』
(ヨブ記 42章1〜6節)
聖書にヨブ記が存在する事によって、わたしたちは人生における困難や苦しみの意味を深く学ぶ事
ができます。もちろん、神様はいろいろな場面から、苦難や災いについて、また生きる事の意味ついて
教えています。ただ、わたしたちにとってどんなに多くの知識があったとしても、人生の中で経験するい
ろいろな困難や試みは、わたしたちを揺さぶり不安にさらしていきます。ヨブは神の前に正しい人でした。
いつも主の前に祈っていただけでなく、知らずに犯した罪があるかもしれないと祈るような人でした。そ
のヨブに次々と災難が襲い掛かっていきます。それでもヨブは『主が与え、主が取られたのだ。』と、自ら
を神の前に失いませんでした。さらに自分の身が打たれ、そのあまりの苦しみに『神をのろって死になさ
い。』と妻に言われてしまう状況にあっても、神の前に罪を犯す事はありませんでした。そんなヨブであっ
ても、続く戦いと、慰めるためにやってきたはずの友人たちの言葉によって、迷いの森へと足を踏み入れ
てしまいます。・・・このヨブ記を通してわたしたちは、日々経験しているこの世に翻弄される心の動きと、
微妙に違う人々との心のすれ違いを、ヨブと同調させ学ぶ事ができます。そして、今ある苦しみの深い意
味を整理し、それによって、大きな慰めと神の平安を得ることが出来るのです。わたしたちはこうした経験
を通して、ただ神を知っているだけでなく、日々の生活のど真ん中に働いてくださる、生ける神の御手を知
ることができるのです。