何をしてほしいのか　（マタイによる福音書　20章　20〜28節）

　2011年10月16日礼拝にて

　『「あなたがたの間ではそうであってはならない。かえって、あなたがたの間で偉くなりたい
　　と思う者は、仕える人となり、あなたがたの間でかしらになりたいと思う者は、
　　僕とならねばならない。それは、人の子がきたのも、仕えられるためではなく、仕えるためであり、
　　また多くの人のあがないとして、自分の命を与えるためであるのと、ちょうど同じである」。』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（マタイによる福音書　20章　26〜28節）


　　神はイエス・キリストを通して、「求めなさい！」と教えてくださいました。ただ、自分の欲望を満足

させるためではなく、キリストの名によって求める「祈り」の豊かさを教えてくださったのです。しかし、

わたしたちはどのように求めたらよいのか分かりません。だから、いろいろな場面を通して学ぶことに

なります。神はいろいろな譬えやエピソードを通して神に求めることの意味を教えると同時に、ストレー

トに「あなたは、何をしてほしいのか」と訪ねて、弟子たちの心の思いを問い正してくださいました。

今日のテキストでは、主に自分の子供たちの用いられることを願った母親は、ある意味、主の言葉に

忠実であったのかも知れません。しかし、こういったやり取りを通して、自分の思いを実現するのでは

なく、主に仕え人に伝えることの大切さを主はわたしたちに教えてくださいます。わたしたちが「何をし

てほしいのか」と問いかけてくださる主に向かって、模範的な応答をすることも素晴らしいですが、素

直に自分の思いを打ち明けていくときに、自分の姿が教えられ、主の深いみこころに導かれていくこ

とになります。あなたの主の申し出に対する応答はどのようなものでしょう。内に在る思いを素直に

主に伝えようではありませんか。