心からのゆるし (マタイによる福音書 18章 21〜35節)
2011年10月2日礼拝にて
『ペテロがイエスのもとにきて言った、「主よ、兄弟がわたしに対して罪を犯した場合、
幾たびゆるさねばなりませんか。七たびまでですか」。イエスは彼に言われた、
「わたしは七たびまでとは言わない。七たびを七十倍するまでにしなさい。」』
(マタイによる福音書 18章 21〜22節)
わたしたちは聖書を通して、ゆるす事の大切さを教えられています。けれどもその土台はゆるさ
れることの恵みを知ることにあります。神の御言葉を知っており、この世の基準に従ってどんなに公
正に物事を見ることができても、わたしたちが神の前に、恵みによってゆるされ、生かされているこ
とを忘れていては、もはや神の前に公正であるとはいえません。神はわたしたちに、わたしたちの
願いを聞いてくださると語られましたが、わたしたちは神の前に正しく求めることが出来るのでしょう
か。きっと、自分の小さな視点で見てしまい、その結果、自分自身でその刈り取りをすることになり
ます。だからこそ、主なる神がわたしたちのうちにいてくださることが大切なのです。ペテロは主に
対して、七回ゆるせばいいのですかと問いかけましたが、これは主と共に歩んできた彼にとってと
ても寛容で模範的な姿勢のはずでした。しかし主は、その彼の心の思いをはるかに超えて、ゆるし
続けるべきことを教えられました。主はわたしたちをゆるしてくださいます。しかも十字架によってわ
たしたちのすべてをとりなし、受け入れてくださっているのです。わたしたちは主によってゆるされ
ていることを自覚し、感謝を持って、心からゆるすものとなろうではありませんか。