わたしの愛のうちにいなさい　（ヨハネによる福音書　15章　5〜9節）

　2011年6月26日礼拝にて

これまでにない大地震が起こった。今もまだ混乱の最中にある。このような中にあって今一度、クリスチャンとは
何か、という原点を確認したい。

１．実を結ばない枝　(1節、４節後半、５節後半、６節)
　　　この所は主イエスが十字架前夜に十二弟子だけに語られた告別説教。ここでぶどうの木の譬えによって、
　　　クリスチャンとは何か、という奥義が語られている。「実を結ばない枝」とは、幹につながっているように見え
　　　て、実は幹からの命が途絶えている見せかけの枝。自称クリスチャン。これは厳粛な事。マタイ書では譬え
　　　によって、終りの日に分けられる二つのグループが何度も語られる。一方は天国に入り、他は入れない(砂
　　　の土台(７章)、毒麦、網の中の魚(13章) 羊と山羊(25章)他)。では、本物の枝とはどのような枝か？

２．主イエスにつながっている枝　(5節)
　　　クリスチャンになるのに努力はいらない。労苦では実はならない。クリスチャンとは「私のために死んでくだ
　　　さった方を知っている」人。「つながっている枝」とは主の血によって神との命の関係が回復した人。信じる
　　　とは、自分の命をかける、主と心中する事。その人は主の言葉に従う。互いを愛する。主に形造られる。

３．剪定　(１、2節)
　　　「実を結ぶ」生きた枝は、更に神が刈り込みをされる。「失う」ことは信仰生活の中の一つの試練。失わない
　　　者は得ることも知らない。神は信仰者を試練の中に通される。しかし、それは良い実が実るため。

４．実、栄光　(8節)
　　　　この箇所はゲツセマネ途上で語られたと言われる。ゲツセマネはぶどう汁を搾り出す所。実から絞り出され
　　　　たぶどう汁のように血を流され、それによって栄光を現された。主は私を友と呼び、私のために命を捨てら
　　　　れた。良い実とは、私達がその友のために自分の命を捨てる時、現される栄光、実。

結．わたしの愛のうちにいなさい
　　　　「わたしもあなたがたを愛した」。どんな時にも、「イエス様がわたしを愛してくださった」、この所に立つという
　　　　ことが、主にとどまるということ。この言葉は「住む」とも訳される。主は「私の愛の中に住みなさい」と言われ
　　　　る。私がどんなに厄介な住人であっても、どんな時も愛して下さる。ここが最も安全、安心な場所。不安な時、
　　　　訴えたい時、誘惑の時、死が迫る時も、私達の思いをはるかに越えた神の愛の大きな御手の中にこの身を
　　　　ゆだねたい。