土の器 （コリント人への第二の手紙 4章 7〜11節）
2009年09月20日礼拝にて
『しかしわたしたちは、この宝を土の器の中に持っている。その計り知れない力は
神のものであって、わたしたちから出たものでないことが、あらわれるためである。』
（コリント人への第二の手紙 4章 7節）
パウロはこの手紙の最初に、「神はいかなる患難の中にいる時でもわたしたちを慰め、
あらゆる患難の中にある人々を慰めることができるようにして下さる。」と教えています。
彼は、自分の学んだ知識と経験によって主の働きをしたというわけではありませんでし
た。これはパウロ自身が、時には生きる望みを失い、死を覚悟する中で、自分自身で
はなく死人をよみがえらせてくださる神を頼みとするに至った真実な証しなのです。そ
れゆえにパウロは、神の業は神が働かれるのであって、決して人によるものではない
ことを、繰り返し説明し教えているのです。実際に、現実の生活は自分の思い通りにな
るわけでは無く、病や体の弱さも含めて、落胆してしまうこともあります。しかし、わたし
たちが自分だけで生きているわけではなく、わたしたちを創り、愛してくださっている神
が、共に歩んでくださることを知ることによって、力が与えられ、立ち上がり、輝くことが
できるのです。わたしたちが神のものであることがはっきりとわかるために、傷つき壊
れやすい「土の器」であるわたしたちの中に神の恵みを豊かに与えて下さっているの
です。わたしたちは神によって命が与えられ、赦され、新しい命に生かされています。
わたしたちは、キリストの十字架によってすでに神のものとされているので、四方から
患難を受けても、途方にくれても行き詰まりません。また、迫害にあっても見捨てられ
ず、倒されても滅びません。それは、わたしたちがキリストの十字架によって日々死ん
でおり、同時に、キリストによって新しい命が満ちあふれているからです。だからどん
なときにも望みがあるのです。わたしたちを取り囲む状況が困難になっていき、肉体
が日に日に弱くなっていったとしても、私たちの内なる人は、共にいて下さるキリスト
によって日々新しくされていく。あなたはこの望みに生きているでしょうか？あなたが
キリストに従って毎日を送っているならば安心なのです。
