ペテロの否認 (マルコによる福音書 14章 66〜72節)
2009年04月05日礼拝にて
『するとすぐ、にわとりが二度目に鳴いた。ペテロは、『にわとりが二度鳴く前に、三度
わたしを知らないと言うであろう』と言われたイエスの言葉を思い出し、そして思い
かえして泣きつづけた。』
(マルコによる福音書 14章 72節)
イエス・キリストの十字架は、肉体的・精神的苦しみだけでなく、深い霊的な苦しみでもありまし
た。それは、イエスが罪を犯さず、神の前に忠実で正しい方であったにもかかわらず、わたしたち
の罪の罰を自分の身に負われた事によります。しかも、人々は自分のための十字架であったの
にそれを知らず、かえって罵(ののし)り嘲(あざけ)ったのです。わたしたちは罪の支払う報酬は死
であると教えられています。イエスは罪の罰である永遠の滅び、すなわち絶望を味わってくださっ
たのです。ペテロはイエスに従いたいと願っていました。けれども、主の重荷と苦しみ、絶望を担
うことは出来ませんでした。わたしたちも、自分の思うように主に従うことは出来ません。神がわ
たしたちを御心のままに導かれるのであって、神を自分の思いのままに動かすことは決して出来
ないのです。わたしたちは、ただ神の恵みに預かるだけです。あなたはペテロの失敗をどのよう
に見るでしょうか。わたしたちのために命まで捨てられた方は、わたしたち一人ひとりを知ってい
てくださり、それぞれが恵みの器となるために深く取り扱ってくださるのです。