神の恵みによる成長 （ルカによる福音書 2章 40〜52節）
2007年11月11日礼拝にて
『幼な子は、ますます成長して強くなり、知恵に満ち、
そして神の恵みがその上にあった。』 （ルカによる福音書 2章 40節）
イエス・キリストは、幼かったときにも周囲の人々が驚くほどの賢さを持っておられた。
しかしこれは、イエス・キリストの個人的な知恵ではなく、神の恵みと祝福によるもの
であった。パウロはその手紙の中で、「わたしは植え、アポロは水をそそいだ。しかし
成長させてくださるのは神である。」と語り、本当に大事なのは成長させてくださる神
のみであることを教えている。わたしたちは、人よりもよく学んで知識があり、人望が
あり、多くを所有することが豊かで安心な生涯ではないとわかっていても、いつの間
にか人と競うように、便利さと豊かさを求めて動きまわってしまう。しかし、生活の中で、
具体的にわたしたちを愛し導かれる神の手を忘れてはいけない。神は、わたしたちが
生きるための、すべての責任を求められるのではない。わたしたちに、必要な知恵と
力を与え、ふさわしい使命をもって支えて導いてくださるのである。自分ですべてを解
決しなければならなかったとしたら、人生はあまりにも重いものと言えるだろう。わたし
たちが幼子を愛し、力を尽くして導くことは大切である。しかしそれ以上に、わたしたち
の歩みを恵みを持って導かれる神を畏れ、その神を信じて従うことこそ、私たちの生涯
の祝福である。
