イエス・キリストを教え続ける （使徒行伝 28章 30〜31節）
2007年10月07日礼拝にて
『パウロは、自分の借りた家に満二年のあいだ住んで、たずねて来る人々をみな迎え
入れ、はばからず、また妨げられることもなく、神の国を宣べ伝え、主イエス・キリスト
のことを教えつづけた。』 （使徒行伝 28章 30〜31節）
使徒行伝の最後は、パウロの宣教の様子を記して締めくくられている。もち
ろんこの後のパウロの歩みや、教会の歴史は続いていく。しかし、この時の
様子を通して私たちは宣教の姿勢とあり方を学ぶことができるのである。ま
ず、わたしたちが主を証しできるのは限られていることを忘れてはならない。
それが、難しそうでも簡単そうでも、先延ばしにしているならば、確実に時
がせばまってくる。この時パウロは、いろいろな所に出て行ったわけではな
く、むしろ彼のところに人々が訪ねてきたのである。彼は訪ねてきた人々を
喜んで迎え入れ、神の国について教え、イエス・キリストを通してなされ神
の救いの御業を証ししつづけた。人々はただ彼の口から学んだのではなく、
彼の経験と到達した確信、さらにキリストを信じることによって与えられて
いた、どんな状況の中でも自由で喜びにあふれている姿、さらに、死をも恐
れずに愛を持って熱心に語り続ける、その姿にキリスト見たのである。わた
したちも福音を証しするに当たって、言葉によるのではなく、神の約束とキ
リストの十字架を信じ受け入れ、真実な生き方を土台として人々と接するべ
きである。
