創世記には3つの始まりが書かれています。１）世界の始まり、２）人間の始まり、３）救い

の始まりについて。神様は救いの系図の最初に一人の人アブラハムを選ばれた。今朝は、

図らずもこの救いの系図の脇道に入れられた一人の女性を見たいと思います。

１・信仰者の不従順―　事の起こりは信仰者の不従順から始まりました。前章で神様から
　　契約を頂いたその直後の失敗です。人間の弱さをみます。神様は神様を信じるだけで
　　なく、神に信頼される人になることを信仰者に望まれます。信仰者の小さな不従順は
　　周囲に大きな波紋を引き起こす結果になりました。秩序が乱され、平和の中に不和を、
　　そして後々までその影響を与えた。神様は神様の時と方法に介入をお許しにならない。

２・神のお取り扱い― この失敗の後、荒野の40年のように神の人には神のお取り扱い
　　が与えられた。アブラムには最も辛い神の沈黙の13年間の時でした。妻サライには謙
　　遜を学ぶ苦しい時期でした。ハガルには直接神様は現れ、どうすべきか語られた、女
　　主人サライの不当な扱いから逃げるハガル（逃げる）、主は「どこから来てどこにいくの
　　か」と聞かれました。ハガルが逃げていたのは実は神様の御手、神様の隠されたご計
　　画からでした。ハガルに主は「帰り身を任せよ（原語は苦しめられよ）」と言われます
　　神様のご命令は時に厳しいですが、そこには必ず約束が伴っています。ハガルには
　　「あなたの子孫を増す」との約束でした。さらに「イシマエル（主は聞かれる）」との約
　　束に、共に痛みを感じてくださる方を知り、ハガルは「わたしを見ていられる方」と告
　　白した。

３・人の失敗、悪意さえも主の祝福に―　私達も逃げ出すのが妥当だと思える環境があ
　　るかも知れない。しかしそこは神の深いご計画がある所かも知れません。名もなく忘
　　れられていたであろうハガルは大きな国民の母になりました。神様は人の悪意であっ
　　ても祝福に変えることができます。私たちは下に潜り込んでそれを克服することがで
　　きます。「神の力強い御手の下に」と神様は語られます。十字架の道に主イエス様の
　　足跡を見、「わたしを見ていられる方」のご臨在を近く覚えます。私たちも神様のご真
　　実を信じ、神様の深いご計画を待ち望んで、試練をも耐え忍ぶ者とならせて頂きたい
　　と願うものです

わたしを見ておられる方 （創世記 16章 7～16節）

わたしを見ておられる方　（創世記　16章　7～16節）