　『わたしは、あなたに天国のかぎを授けよう。そして、あなたが地上でつなぐことは、
　　天でもつながれ、あなたが地上で解くことは天でも解かれるであろう。』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（マタイによる福音書　16章19節）

イエス・キリストは、弟子たちが「あなたこそ生ける神の子キリストです。」

と告白した後、自分が必ずエルサレムに行き、多くの苦しみを受け、殺され、

三日目によみがえるべきことを示し始められた。確かに、キリストの出現とそ

の言動は、多くの人にいろいろな思いを抱かせたが、その中で、弟子たちは、

父なる神によってこの信仰告白へと導かれたのである。しかし、すべてを理解

していたわけではなかったので、イエス・キリストが十字架の死と復活を示さ

れたとき、ペテロはイエスをいさめ、イエスに「サタンよ引き下がれ！」と叱

責されることとなった。神は、私たちにすべてを明かされるのではなく、わた

したちが、自分の目で物事を判断せず、導き手である主なる神を見上げて従う

者となるように導かれる。確かに、弟子たちから見ると、エルサレムに行くこ

と、迫害に遭うこと、死ぬことは、敗北であり愚かなことに思えたであろう。

しかしイエスは、「わたしについてきたいと思うなら、自分を捨て、自分の十

字架を負うて、わたしに従ってきなさい。」と語り、神に従うためには自分を

捨てこの世に死ななければならない事を教えられた。さて、わたしたちは人の

目を意識して、人間的な成功や解決を求めてはいないだろうか。あなたは、神

を見失い、恵みと祝福の約束を忘れてしまってはいないだろうか。主はあなた

にとっても、真実な方である。

生ける神の子キリスト（マタイによる福音書 16章 13～28節）

生ける神の子キリスト（マタイによる福音書　16章　13～28節）