出エジプト記を通して、目には見えなくても具体的に働かれる神の姿を学んできた。使徒
行伝で紹介されているステパノのメッセージは、イスラエルの歴史であり、生きて働かれた
神の証しである。イエス・キリストの生涯を目撃したステパノは、神の祝福を受けながらも、
いつも聖霊に逆らい続けたイスラエルの強情さこそが、イエス・キリストを十字架につけた
理由であると語る。私たちも自分では、神の側にいると思っていても、実際は神ではなく人
を恐れ、神に従うのではなく自分の思いを優先し、結局いつも聖霊に逆らってしまっている
ことに気付いていないのである。この時、聖霊の語らせるまま語ったステパノは、人々の怒
りにより、石で打たれて殉教していく。しかし彼の目は怒りに任せて石を投げる人々ではな
く、十字架に死んでよみがえり、とりなし続けてくださる主を目の当たりにし、平安と喜びに
あふれて人々をとりなし続けた。今、私たちは何を見ているだろう？ わたしたちが聖霊に
従い、神を見上げるとき、自由と喜びに溢れ、すべての必要と力が神によって与えられるこ
とを知ることができる。