神の前には、エジプトの王パロだけでなく、イスラエルの民の心もかたくなであった。ゆえに
神は、イスラエルの人々を滅ぼさないように、彼らの内にあって一緒に上らないと告げられる。
イスラエルの民はこれを聞いて非常に憂い、悲しむ。しかし、神はモーセと親しく語り、モーセ
は主にイスラエルの民を一生懸命にとりなす。モーセは自分の歩んできた道を思い返しつつ、
主の恵みは約束の地に入ることではなく、主なる神ご自身が一緒に行って地にある他のすべ
ての民と異なるものとされるところにあることを訴える。神はモーセの願いを聞き、「あなたの
言ったこの事をもする。」と受け入れてくださった。「もしあなた自身が一緒に行かれないなら
ば、わたしたちをここから上らせないで下さい。」と願ったモーセのように､神は、わたしたちを
とりなしの器として立て、『主がどんな時にも共にいてくださる事による安息』を、自分だけでは
なく、自分を用いて多くの人々に告げ知らせる務めが与えられている。感謝しつつ、この務め
を全うしようではないか。