神は、どのように人を愛し祈りに応えられるかを歴史を通して教えてくださった。さらに多くの主の働き人
を通して、神が人を訓練して神の御業のために用いられる様子を教えられた。主の働き人は、何よりもま
ず自分の弱さを知り、心から神を恐れる人々であった。神は、どんなに厳しく困難な状況の中にあっても、
神を恐れ神に従い続ける人々を用いられたのである。エジプトで寄留の民として生活していた時、イスラエ
ルの中にもエジプトのいろいろな生活習慣によって、神から離れ偶像に惑わされる人々もいた。しかし、神
は、神を恐れる者を常に備え、歩むべき正しい道、祝福を受ける道を備えられたのである。モーセは神に
選ばれ、王の娘の子として育てられた。彼は知恵や、力だけでなく、特別の立場も与えられていた。しかし、
彼はそれによって、同胞を救うことはできなかった。神はモーセに、神なき力の虚しさを教え、人殺しという
罪を犯したモーセを、神の取り扱いを受けさせるべく、荒野へ導かれる。そしてエジプトでの40年と、荒野
での40年の訓練を経て、イスラエルのリーダーとして立てられたのである。私たちは自分の弱さや罪を自
覚しているだろうか。神は私たちを愛し、神の働きのために用いたいからこそ、私たちに弱さや罪を自覚
させ、神だけを寄り頼むように導かれるのである。