　『人の子がきたのも、仕えられるためではなく、仕えるためであり、
　　また多くの人のあがないとして、自分の命を与えるためである。』　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（マルコによる福音書　10章　45節）

　　イエス・キリストの名によって父なる神に求めるならば、神は何でも与えて下さる

ことを、主は教えられた。実際に主は「あなたは何をしてほしいのか」と人々にたず

ね、さらに「あなたの信仰どおりあなたの身になるように」と語られた。さて、それで

は神は、どんな願いにも本当に応えてくださるのだろうか。弟子たちが「わたしたち

のお頼みすることを、何でもかなえてください」と願ったとき、主は「わたしが飲む杯

を飲み、受けるバプテスマを受けることが出来るか」とたずねられた。彼らはその深

い意味も知らないまま「できます」とこたえたのである。さて、神はわたしたちの願い

のうちに働き、わたしたちの自己中心な願いをも受け止め、この世の何によっても

満たされない虚しい心を、神の平安をもって満たしてくださる。弟子たちには、主イ

エス・キリストの言葉や働きを通して、神からの力や知恵、権威がその目に映って

いた。しかし主の本当の輝きは、人を生かすために自分の命までも与える、僕とし

ての信仰から来るものだったのである。主は与えられた生涯で、自分を捨て神に

従うことこそ本当の自由であり、神と人に仕え自分の全てをささげつくす喜びを、

その生涯を持って証しされたのである。あなたに最高の喜びを与えたいと願って

おられる主のメッセージを、あなたはすでに受け止めているだろうか。

自分の命を与える（マルコによる福音書 10章 35～45節）

自分の命を与える（マルコによる福音書　10章　35～45節）