主への思いを互いに生かす（ピリピ人への手紙　　第2章1〜11節）

2005年07月10日礼拝にて

　『キリスト・イエスにあっていだいているのと同じ思いを、あなたがたの間でも互いに生かしなさい。』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ピリピ人への手紙2章5節）


　 パウロはこの手紙の中で、キリストの福音にふさわしく生活しなさいと勧めたが、それはキリストの霊による一致により、

動かされない土台を持つということである。この土台があるからこそ、どんな状況に出会っても恐れる必要のない生き方が

できる。わたしたちの心の中に、キリストを思う心が少しでもあるならば、キリストにあって何とか一つ思いになれるはずで

ある。なぜならキリストは神であられたのに人となってくださり、罪を犯されなかったのにわたしたちの罪を負って十字架に

死んでくださった。しかも、わがままでいい加減なわたしたちの罪を、黙って、そのまま負ってくださったのである。この事実

を認めるのであれば、互いに主張し裁き合うことはできない。かえって、赦された者としてへりくだった心を持ち、互いに人

を自分より優れた者として受け入れることができる。キリストがわたしたちの破れを繕ってくださったのは、わたしたちが人

々の破れ口に立つためである。つまり、主なるキリストの前に立ち続け、キリストの愛と力によって働き続けること、これこそ

キリストの福音である。主はわたしたちのうちに働きかけて、その願いを起こさせ、かつ実現に至らせてくださる。このように

働いてくださる神を信じる者は、この世にあって星のように輝き、キリストによる救いの確かさを日々証ししているのである。