共に恵みにあずかる者（ピリピ人への手紙　　第1章3〜11節）

2005年07月03日礼拝にて

　『あなたがたのうちに良いわざを始められたかたが、キリスト・イエスの日までにそれを完成して下さるにちがいないと、

確信している。彼は以前は、あなたにとって無益な者であったが、今は、あなたにも、わたしにも、有益な者になった。』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ピリピ人への手紙1章6節）


　 パウロは復活のキリストに出会い、キリストの証人へと変えられた。彼はキリストの恵みを経験しながら十字架の福音を語っていくが、

福音が広まるほど迫害は激しくなり、パウロはキリストのゆえに投獄されることとなる。しかしパウロは投獄されたからといってくじけること

はなかった。かえって神が共にいて下さることを強く覚えて、キリストの恵みにあふれていく。この手紙はパウロの獄中で書かれたもので

あるが、驚くほど自由と喜びに満ちた手紙である。ピリピの人々はパウロの獄中での不自由を思い、援助をエパフロデトに託した。途中

病に倒れたエパフロデトを神は癒して下さり、パウロは彼をピリピへ送り返すにあたり感謝と共にこの手紙を託したのである。主の働き

には戦いや迫害がある、突然の病もあれば、当然いろいろな痛みや悲しみもある。しかしどんな境遇の中にあっても、神が共に働いて

下さるならば、そこは自由と喜びのあふれる世界となる。わたしたちの内にわざを始めて下さる神は、必ず最善へと導いて下さる。そう

確信するなら、どういう状況であれ、福音が宣べ伝えられ、キリストの御名があがめられるならば、心から喜びを味わうのである。しかも、

どんな状況の人に対しても、主の恵みが豊かに注がれることを確信し、共に主の恵みを喜ぶことができるのである。