イエスによる信仰（使徒行伝　第3章　11〜16節）

2005年05月29日礼拝にて

　『・・・イエスによる信仰が、彼をあなたがた一同の前で、このとおり完全にいやしたのである。』（使徒行伝3章16節b）


　 弟子たちをキリストの復活の証人として大胆に立ち上がらせた聖霊は、彼らを通して多くの奇跡としるしを行わせ、

キリストの約束によって与えられた聖霊による一致を人々に与えていた。さて、聖霊は、生まれながら足のきかない男を

選び、導かれた。この男は宮の門の所で、生活のたしとなる僅かな施しを請うていただけであったが、ペテロとヨハネと

の出会いにより、自分の期待した以上の恵みを得るのである。人々は生まれつき足の動かなかった男が歩いている姿

を見て、ペテロとヨハネの信仰の力に驚く。しかしペテロは、この癒しが、イエス・キリストを死人の中からよみがえらせ

た神の力によることを力強く証し、目の前に歩いているこの男こそ、その証拠であると主張するのである。さらに、この

男が神の前に力強く立ち上がったのは、ナザレ人イエス・キリストの名を信じる信仰であり、このイエスによる信仰が男

を完全に癒したのである。主が私たち愛する一人一人に用意して下さっている恵みは「金銀」ではなく、イエスの名によ

る御業である。主は必要を豊かに満たすことのできる方である。この世の道が閉ざされ、さらに「金銀はない。」と示さ

れた時でも、「イエス・キリストの名によるみ業」を期待することのできる信仰を持っている人は幸いである。