ゆだねなさい（テモテへの第一の手紙　第2章1〜8節）

2006年1月8日礼拝にて

　『わたしの子よ。あなたはキリスト･イエスの恵みによって、強くなりなさい。』（テモテへの第一の手紙2章1節）


　時はとどまることなく、新年も第二主日の礼拝を迎える事となった。今、わたしたちは「何をしたいか」ではなく、「何を

すべきか」を考えて立ち上がるべき時を迎えている。神が求めておられるのは、「良い考え」でも「わたしたちの力」でも

ない。パウロはテモテにあてた手紙の中で、共に生きて働かれる神の助けを思い出させ、キリスト・イエスの恵みによっ

て「強くなりなさい」と命じる。強くなることによってパウロから聞き学んだ事を、忠実な人々に「ゆだねること」を教え、ゆ

だねることによって経験する苦しみを、キリストにあって共に負うように願っている。わたしたちが、主と共に生きること

は、楽な事ではなく、かえって負わなくてもいい重荷を負い、払わなくてもいい犠牲を払うことであったりする。しかしこの

重荷や犠牲に、あふれる喜びや失われる事のない神の平安が伴うのである。あなたはキリスト・イエスにある重荷や犠

牲を払わず、自分のしたいことを第一にしながら、自由や喜びを味わえると本当に信じているのだろうか。パウロはテモ

テに「よく考えなさい」と教えたが、神はわたしたちが理解する事が出来るできるように、イエス･キリストを遣わしてくださっ

たのである。イエス･キリストは神であられたのに、わたしたちを生かすために、十字架の死に至るまで父なる神に対して

従順に生き、愛による犠牲を払ってくださったのである。わたしたちも、イエス・キリストを模範として、神と人に喜ばれる

歩みをしようではないか。