思いわずらうな！（ルカ　第12章　22〜34節）

2004年10月10日礼拝にて

　『自分の持ち物を売って、施しなさい。自分のために古びることのない財布をつくり、盗人も近寄らず、虫も食い破ら

ない天に、尽きることのない宝をたくわえなさい。』（ルカ第12章33節）


　 イエス・キリストは、「あらゆる貪欲に対してよくよく警戒しなさい！」と語られた。それは、たといたくさんの物を持って

いても、人のいのちは、持ち物にはよらないからである。頭ではわかっているつもりでも、私たちは知らず知らずの間に、

いのちを、知恵や豊かさ、あるいは持っている物の量や質によって計ろうとしてしまう。金持ちが豊作を経験する譬えを

通し、人がたとえ長年分の食料を用意しても、魂を支配しいのちを管理しておられる神の存在を忘れてしまい、全てを

失ってしまうことの愚かさを教えている。イエスは「カラスのことを、野の花のことを考えて見よ。」と語られたが、私たち

は鳥よりもすぐれた存在であり、一日で消えていく野の花よりも愛されている。主は私たちに、「いのちのことで思いわず

らったり、からだのことで思いわずらうな。天の父なる神が、あなたの必要を知っておられ、愛するあなたのために、良い

物を持って満たしてくださらないはずがない。」と教えてくださる。あなたは思い煩っていないだろうか？ 神はあなたの必

要を用意していてくださる。ならば、やがて消えていく物ではなく、私たちを造り、愛し、導いてくださる神を見上げ、この

世ではなく、天に宝をたくわえる事によって、思い煩う必要のない日々を歩もうではないか。あなたの宝のある所に心も

あるからである。