走り寄る神 （ルカ　第15章　11〜32節）

2004年02月01日礼拝にて

　�@弟（＝取税人や罪人、異邦人）に対する父（＝父なる神）の愛（１１〜２４節）

　 弟息子は父親から財産を分与されると、遠い所へ行って破局を迎えましたが、それによって彼は「本心に立ちかえ」

り、父のもとにのみ真に自由で人間らしく豊かな生活があることに気づきました。そして家に帰りますが、 「まだ遠く離

れていたのに、父は彼をみとめ、哀れに思って走り寄り」ました。この弟息子こそ、万物の創造主なる神に背を向けて

自分勝手に生きる人間の姿そのものです。神から離れていて真の祝福などありません。十字架を信じて神に一歩踏み

出す時、神はそれ以上に走り寄り、罪を赦して神の子とし、神の家族に迎え入れて下さるのです。（ヤコブ　4・8）

　�A兄（＝パリサイ人や律法学者等のユダヤ人）に対する父の愛（２５〜３２節）

　 放蕩三昧の弟が父に大歓迎されているのを知った兄息子は怒り狂い、父に不平不満をぶちまけました。兄は弟の

ようには父の家を離れませんでしたが、父の愛、父と共にいる幸いを全く理解していないという点では弟と同じでした。

そんな兄に対しても父は「出てきてなだめ」、走り寄る愛を示しました。神の愛を受け止めることも神を喜ぶこともせず、

自分を誇って人を見下し、喜ぶ者と共に喜」べない信仰者は実に惨めです。