『
…イエスは彼らに言われた。「あなたがたは、わたしをだれだと言いますか。」
シモン・ペテロが答えた。「あなたは生ける神の子キリストです。」…』
（マタイの福音書 16章13～20節）
（本日は、教団の試験の関係で、福音書からのメッセージになっています。）
イエスと弟子たちは、群衆のいない、日ごろの喧噪から離れたところで向き合いました。この会話は、群衆への応対を迫られる忙しい時ではなく、イエスと落ち着いて向き合ったときにされたものです。神と向き合うこのような時間が必要だからです。わたしたちにも、このような時間が必要です。
イエスは、「人々は自分をだれだと言っていますか」（１３）と尋ねたあと、「あなたがたは、わたしをだれだと言いますか。」と質問しています。世の人々の意見や評価を知ることは必要なことですが、その次に、あなたがた自身はどう思うのかと、イエスは弟子たちに問いました。そして、返答をしたのは、弟子たち全員ではなく、ペテロ個人でした。この質問は、すべての人に向けられていますが、返答をするのは個人だということを教えられます。ペテロはイエスを神の子キリストだと答えました。このとき初めてそう思ったわけではありませんが、告白することでペテロの信仰は固いものになりました。
ペテロの信仰告白のあと、イエスは、このことは血肉（地）から出たのではなく、天（の父）から与えられたものであると伝えました。「聖霊によるのでなければ、だれも『イエスは主です』と言うことはできません。」（１コリント１２：３）と書かれている通りです。続いてイエスは、「この岩の上に、わたしの教会を建てます」「天の御国の鍵を与えます」と言われました。この岩とは、ペテロが告白した信仰のことであり、その上に教会を建てると述べました。また、御国の鍵を持つものは、天と地に影響を与えることを教えられています。ペテロが弟子を代表して行った信仰告白は、イエスを信じる、わたし私たち教会の土台です。
休むことは罪だと思っていると言う方がいますが、安息日を守るとは、神と向き合い、その声に耳を傾ける時間を大切にすることです。イエスへの告白と、その声に耳を傾けることは、神への信仰を明確にし、神の恵みに気付かせ、神とともに歩み生きる力となります。イエスの問いかけは、あなたに届いているでしょうか。
