『
…「私の主人アブラハムの神、主がほめたたえられますように。主は、私の主人に対する
恵みとまことをお捨てになりませんでした。主は道中、この私を導いてくださいました。
主人の兄弟の家にまで。」…』
（創世記 24章1～28節）
アブラハムは、あらゆる面で祝福されていても、息子イサクには妻がいませんでした。祝福されてても、困難や試練が無くなる
わけではないことが、このことから分ります。彼らは、この困難をどうやって乗り越えたのか、見て行きましょう。
１．出発
サラを葬った後、父は、約束の子の、花嫁を探しに行かせます。ここには、父・子・聖霊の三位一体の神とキリストの花嫁となる
私たちの関係が現われています。
アブラハムは、イサクの妻を探すため、もっとも信頼するしもべを遣わすことにします。妻の条件として、カナン人であってはいけ
ないこと、イサクを連れ出してはいけないことを告げます。しもべは一人で、アブラハムの親族がいる故郷へと、出発します。その
道のりは遠く、贈り物の良い品々を携えて行く、危険なものでした。
まだ見ぬ人々、土地を目指すしもべと、主人アブラハムは、信仰によりこのことを行っています。二人は主にかけて誓い、異教
のカナン人の妻は向かえないこと、神が与えると約束した地にイサクを留まらせること、しもべの前に主が遣わされ、このことを
成し遂げてくださると信じました。
２．出会い
町に着くと、しもべは主にしるしを求め、しもべとらくだの分まで井戸から水を汲む娘を現わせくださるようにと、祈ります。らくだ
一頭につきバケツ２杯分としても、十頭で２０杯は汲むことになります。見ず知らずの人のため、そこまで親切することは普通で
は考えられません。娘はそれを走って行いました。普通ではないことがしるしになることに加え、娘が献身的で優しいこと、体も健
やかで丈夫であることが証明されました。そして、その娘は探していたアブラハムの親族のものでした。
しもべは、そのことが分ったとき、神に感謝して礼拝しました。その言葉からも、困難な道中の間も、信仰を持って歩んで来たこ
とが分ります。そして、このことを通して、しもべの信仰も成長しました。
３．適用
神を信じて踏み出すには、勇気や覚悟が必要です。その原動力となるのが、実績や体験ではないでしょうか。しもべは、アブラ
ハムがあらゆる面で祝福され、恵みとまことが注がれていることを、身近で体験してきたので、アブラハムと同じ神の方を向くこと
ができました。私たちは、イエスの十字架によって、神が祝福していることを体験することができ、それによって、信じて踏み出す
力が与えられます。
