…「あなたはこの地に寄留しなさい。わたしはあなたとともにいて、あなたを祝福する。
あなたとあなたの子孫に、わたしがこれらの国々をすべて与える。こうしてわたしは、
あなたの父アブラハムに誓った誓いを果たす。」… （創世記26章1～13節）
新しい年になって、今年は良い年になるようにと、誰しもが願います。年が変わる時ばかりでなく、新しいことをはじめるとき、人は多少なりとも期待に胸を膨らませます。イサクは妻を迎え、新しい家族として出発しましたが、早速試練が訪れました。
それは、アブラハムのときにあったのと同様な、飢饉とアビメレク（王）のところへの避難、妻を妹として偽ること、そしてアビレメクの不評を買うという出来事でした。イサクは、アブラハムとまったく同じ失敗をしました。「蛙の子は蛙」ということわざが思い浮かびます。しかし、イサクはアブラハムと同様に、アビメレクの手から逃れ、裕福になりました。
この出来事から、次のことを教えられます。わたしたちは、欠点も引き継ぐということです。アブラハム家の文化、教えを受け継いだイサク家は、同じ失敗をしました。それは、根底にある考え方や価値観が同じだからです。ですから、同じ失敗をします。しかし、アブラハムのように成長するために、イサク自身がその失敗を乗り越える必要がありました。同じ失敗をしていると、わたしたちはつい人の事を笑ってしまいますが、その姿は自分自身のことだと気付いていないからではないでしょうか。新年を迎えても、わたしたちは、残念ながら、必ず同じ失敗を繰り返します。
この失敗の前には、上記にある神の祝福の約束があります。ですから、イサクは失敗しても立ち直り、そこから成長し、多くの恵みを得ました。イサクは約束の子として、アブラハムへの祝福も受け継ぎました。この祝福の約束を得ている人は、失敗しても成長し、めぐみを得ます。わたしたちは、実際に体験してこそ成長があります。新しい年も、主の祝福の約束があることを握りしめ、失敗と成長を繰り返して歩んで行きましょう。