『彼らが食事を済ませたとき、イエスはシモン・ペテロに言われた。「ヨハネの子シモン。
　　　　あなたは、この人たちが愛する以上に、わたしを愛していますか。」ペテロは答えた。
　　　　「はい、主よ。私があなたを愛していることは、あなたがご存じです。」イエスは彼に言われた。
　　　　「わたしの子羊を飼いなさい。」・・・・』
　　　　　　　　　　　　　　(ヨハネの福音書　21章15～19節）


　「新型コロナが流行ってから、友人から黙示録について質問される様になった。」と聞きました。どの様な
きっかけでも、聖書に興味を持って下さることは嬉しいことです。聖書を読むことは喜びになりますが、読み
始めてから、聖書は正しいのか？　という疑問に突き当たることでしょう。私たちは、聖書は正しいと信じて
います。しかし、この正しいとは、いったいどういうことでしょうか。(1)一字一句、誤りがない(2)原典において
誤りがない。等と言われます。私は神学校へ行く以前、そうなのかなと思っていました。聖書の目的は、神
（イエスとなったヤハウェ）をあかしすることです（ヨハネ５：39）。そのために、全能の神は完璧な聖書を造ら
れたのでしょうか。

　聖書に誤りが無いと言うのは、聖書は間違っているという意見が出て来たからです。それ以前はその議論
すらありませんでした。翻訳には限界があり、この説教題のように複数の意味に取れると正しくできません。
原典に誤りが無かったとしても、理解しきれないものを正しいと判断することが出来るのでしょうか。

神は敵対するものをも用いて、ご計画を完全に行うことができます。たとえ原典に誤りがあったとしても、神
の目的実行に支障はありません。ですから日本語聖書でも、福音を充分に知り救いに導かれることができ
ます。私たちの神は誤りがないものを造る凄い方なのではなく、不完全を用いて、完全に預言を成し遂げる、
もの凄い方なのです。イエスを裏切った、不完全な信仰のペテロを主は愛し受け入れ用いられました。私た
ちに対しても同様にして下さるのではないでしょうか。

不完全に用いられる方　（ヨハネの福音書　21章15～19節）

　2021年6月13日礼拝にて